シマノ「24ツインパワー」とダイワ「24セルテート」。どちらもハイエンドのスピニングリールで、値段もそれなりだからこそ、選ぶのに気合がいりますよね。
正直、ここが一番の悩みどころじゃないでしょうか。
でも大丈夫です。この記事では、両方のスペックを並べて比較しながら、釣種別に「どっちが合うか」まで具体的に落とし込んでいきます。
読み終わる頃には、自分が買うべき一台がはっきり見えてくるはずです。
選び方を間違えると、高い買い物なだけに後悔も大きい。逆に、使い方にぴったり合った一台なら、毎回の釣行が気持ちよく回り続けます。
比較しながら、じっくり見ていきましょう。
- 両機の基本スペックを比較
- 釣種別の最適な選び方と使い分け
- 各機のメリット・デメリットを解説
24ツインパワー vs 24セルテートの基本スペック比較
| 商品名 | ダイワ 24 セルテート LT4000-C (Daiwa オフショア ジギング リール) |
|---|---|
| 特徴 |
|
| 参考価格 | ¥48,482前後(執筆時点) |
| レビュー | ★5(執筆時点) |
| 購入先 | 楽天市場で見る → |
まずは両機の土台となる基本性能から、数字と設計思想の違いを整理していきます。
どちらも4万円台の汎用ハイエンド機ですが、剛性の出し方や防水への考え方がまるで違うんですよね。
| 項目 | シマノ 24ツインパワー | ダイワ 24セルテート |
|---|---|---|
| ボディ構造 | 高剛性アルミボディ | モノコックボディ(ザイオン) |
| ローター素材 | 金属(アルミ) | エアドライブローター(ザイオン) |
| ドラグ | リジッドサポートドラグ | ATD TYPE-L |
| 防水 | Xプロテクト | マグシールド |
| 代表番手 | 2500S〜4000XG | LT2500〜LT6000 |
| 価格帯 | 4万円台前半〜 | 4万円台前半〜 |
こうして並べると、同じ価格帯でも狙っている方向性がはっきり分かれています。
ツインパワーは金属パーツを惜しみなく使った剛性型、セルテートは樹脂系素材で軽さと感度を引き出した設計です。
ボディ剛性と素材
ここ、一番わかりやすい違いです。
24ツインパワーはアルミ製の高剛性ボディで、負荷がかかっても筐体そのものが歪みにくい構造になっています。一方の24セルテートは、ダイワ独自のモノコックボディを採用。
金属の板をねじで組み上げる従来型ではなく、エンジンブロックのように一体成型することで、軽さと必要な剛性を両立させています。
矢野経済研究所の釣り用品市場に関する調査でも、この二大メーカーの技術競争がリールの剛性基準を形作ってきたと報告されています。
実際の使用感でいうと、大物とのやり取りで巻き上げが重くなったときに差を感じやすいです。パワーをかけて巻く釣りならツインパワーの安心感が光ります。

剛性だけ見るならツインパワー、軽さ含みならセルテートって感じ!
ローターの素材と剛性
ローターの素材選びも、両社の思想がくっきり出ています。
24ツインパワーは金属ローターで、巻き取り時の捻れやブレを物理的に抑え込む方向。対して24セルテートのエアドライブローターは、低慣性で巻き出しをとにかく軽くするための設計です。
日本機械学会の機械要素技術に関する調査では、高負荷環境下での金属疲労や表面処理の研究が回転機構の耐久性評価に応用されていると確認されています。
金属ローターは重量があるぶん回転に少し力が要りますが、そのぶん力が逃げない。エアドライブローターは指先の感度が生きるので、繊細な釣りに強みがあります。
ドラグ性能の違い
ドラグ性能、ここも釣果に直結します。
24ツインパワーのリジッドサポートドラグは、スプール軸をボディ側で支える構造で、ドラグ作動時のスプールの傾きを防ぎます。つまり締め込み時も滑らかさが持続しやすい。
24セルテートのATD TYPE-Lは、魚が走り出した瞬間のドラグ初動を滑らかにする設計。特にラインブレイクのリスクを下げたいライトゲームや、エステルラインを使う釣りで恩恵を感じやすいです。
ドラグの出方に明確な優劣はなく、狙う魚とラインの太さで好みが分かれます。青物のように強引に走る魚にはツインパワー、繊細なやり取りが求められる魚にはセルテートが扱いやすい印象です。
防水性能の方式
防水、ここは本当に好みが分かれます。
24ツインパワーはXプロテクトというシマノ独自の防水機構で、水の侵入経路を物理的に遮断する方式。構造がシンプルで、メンテナンス性に優れているのが特徴です。
24セルテートはマグシールドという磁性流体で隙間を塞ぐ方式を採用。防水力そのものは高いのですが、オーバーホール時に専用の磁性流体を補充する必要があります。
経済産業省の製品安全ガイドラインでも、屋外レジャー用品の耐食性基準が示されており、各社はこれに基づいた試験を実施しています。
マグシールドは経年や使用状況によって磁性流体の状態が変化します。セルフメンテナンス派ならXプロテクト、防水優先ならマグシールドという選び方が現実的です。
重量と番手展開
重量差、数字以上に体感でわかります。
24セルテートはモノコックボディとザイオン素材の組み合わせで、同クラスのツインパワーより軽量に仕上がっています。ロッドと合わせたときのバランスが軽快で、長時間のキャストでも疲れにくい。
24ツインパワーは金属パーツの重量があるぶん、やや重めですが、その重さがロッド全体のバランスを整える方向に働く場合もあります。番手展開はセルテートの方が大型番手まで揃っており、オフショアや大型青物にも対応しやすいです。
軽さ重視ならセルテート、番手の広さで選ぶならツインパワーというより、用途に合わせて番手を確認するのが先です。
24ツインパワーを選ぶべき3つのメリット
ここからは24ツインパワーの強みに絞って見ていきます。
剛性・安定性・メンテナンス性、この3拍子が揃っているのはこのクラスでは貴重です。
金属ローターの高剛性
金属ローターの剛性は、巻き上げ時に如実に効いてきます。
重いルアーやジグを回収するとき、ローターが捻れるとパワーロスが生まれます。24ツインパワーはその捻れを構造で抑え込んでいるので、力を無駄なく伝えられるのが強みです。
特にショアジギングや磯のヒラスズキ狙いなど、巻き上げ負荷が大きい釣りで信頼感があります。耐久性という意味でも金属ローターは長く使える安心材料です。
価格に見合う長期的なコストパフォーマンスを求める人に、かなり有力な候補です。



巻きの力強さなら、やっぱ金属ローターは強い!
リジッドサポートドラグの安定性
ドラグの安定性、実はかなり大事です。
魚に走られてドラグが滑るとき、スプールが傾くとライン放出が不均一になります。24ツインパワーのリジッドサポートドラグは、その傾きを物理的に抑え込む構造です。
結果として、ドラグを強めに締めた状態でも滑り出しが安定し、青物の突っ込みにもじっくり対応できます。バラしが減るかどうかは状況次第ですが、不安要素は確実に減ります。
インフィニティループの密巻き
密巻き、地味ですが釣果に効きます。
インフィニティループはスプールの上下動を極限まで遅くすることで、ラインを隙間なく密に巻き取る機構です。ラインが綺麗に巻かれていると、キャスト時の放出抵抗が減って飛距離が伸びます。
細いPEラインでも食い込みによるトラブルが起きにくく、ライントラブルでリズムを崩す心配が少ないのが魅力です。これは釣りをしていれば実感できる地味に効くポイントです。
密巻きの恩恵はライトゲームほど大きくなります。細糸を使う釣りでキャスト精度と飛距離を求めるなら、この機構は侮れません。
セルフメンテナンスのしやすさ
自分でリールを開ける人には、これが決め手になります。
Xプロテクトは物理的な防水構造のため、分解後の再組み立てがしやすく、グリスアップも気軽にできます。マグシールドのような特殊流体の補充が不要なので、ランニングコストも抑えられます。
リールを道具として長く使い倒したい人、自分で手入れして愛着を持ちたい人に、24ツインパワーはとても合理的な選択です。
24セルテートを選ぶべき3つのメリット
続いて24セルテートの強みを掘り下げます。
軽さ・低慣性・防水力、この3つはセルテートならではの武器です。
モノコックボディの軽量性
軽さ、これがセルテートの一番の魅力です。
モノコックボディは一体成型のため、従来のボディ構造より部品点数が少なく、軽量化と高剛性を同時に達成しています。同クラスのツインパワーと比べても、手に持った瞬間から軽さを実感できます。
ロッドとのトータルバランスが軽快になり、キャストの繰り返しや繊細なロッドワークが楽になります。一日中投げ続ける釣りや、手首に優しいタックルを組みたい人に、この軽さは大きな価値があります。



持った瞬間の軽さ、セルテートはやっぱり印象的!
エアドライブローターの低慣性
巻き出しの軽さ、これもセルテートの個性です。
エアドライブローターは低慣性設計で、ハンドルを回した瞬間の反応がとてもクイックです。巻き始めの「ヌルッ」とした抵抗感が少なく、リトリーブの再開や細かな巻き速度の調整がしやすい。
エギングやアジングなど、巻きの変化で魚にアプローチする釣りでは、この低慣性が操作感の良さに直結します。感度重視で巻きのレスポンスを求める人に、これは明確なアドバンテージです。
マグシールドの防水力
防水性能、セルテートの大きな武器です。
マグシールドは磁性流体が隙間を埋めるため、水の侵入を高いレベルで防ぎます。磯での波しぶきや、雨の中での釣行でも内部への浸水リスクを抑えられます。
長く使うほど防水性能が効いてくるので、オーバーホールまでの期間を伸ばしたい人や、過酷な環境での使用が多い人に向いています。ただしメンテナンス時は専用流体の補充が必要なので、その点だけは理解しておきましょう。
ATD TYPE-Lの滑らかさ
ドラグの滑らかさ、ここもATD TYPE-Lの見せ場です。
魚が走り出した瞬間のドラグ初動をスムーズにすることで、ショックでラインブレイクするリスクを軽減します。細いラインやエステルラインを使う釣りで、その恩恵は特に大きいです。
ライトゲームやデイゲームのシーバスなど、ラインテンションがシビアな場面で安心感があります。ドラグ性能でバラしを減らしたい人に、24セルテートはとても理にかなった選択です。
24ツインパワーを選ぶ際に知るべき2つのデメリット
いいところばかりではないので、気になる点も正直に触れておきます。
購入後に「思ってたのと違う」とならないための確認です。
ローター慣性がやや高い
金属ローターの宿命ですが、回転慣性はやや高めです。
巻き出しに少し力を要するので、繊細な巻き速度の調整には若干の慣れがいります。エアドライブローターの軽快さと比べると、この差は意外と体感できます。
ただし、慣性があるぶん回転が安定しやすいという見方もできます。力強く一定の速度で巻く釣りなら、むしろ好都合な場面もあります。
軽快さや繊細な操作感を最優先する人には、この点だけは試し巻きで確認しておくことをおすすめします。
大型番手が少ない
番手展開、ここはセルテートに分があります。
24ツインパワーは汎用番手が中心で、大型青物やオフショア向けの大きな番手が限られています。ショアジギングでも使えますが、本格的なオフショアジギングには少し力不足な場面も。
大型の青物や回遊魚をメインターゲットにするなら、番手の選択肢が多いセルテートの方が組みやすいです。逆に、ライトゲームからライトショアまで幅広く使う分には番手の不足は感じにくいでしょう。
24セルテートを選ぶ際に知るべき2つのデメリット
セルテートにも気になる点はあります。
ここを理解した上で選べば、後悔はずっと少なくなります。
セルフメンテナンスが難しい
マグシールド搭載機の共通点ですが、自分で開けるハードルは高めです。
磁性流体は分解時に状態を確認し、必要なら補充する作業が発生します。専用の流体や工具を用意する手間を考えると、メンテナンスはメーカーやショップに任せるのが現実的です。
セルフでオーバーホールする人にとっては、その都度コストと手間がかかるのが正直なところ。自分で全部やりたい派には、この点が大きなマイナスになります。
マグシールド機を自己流で分解すると、防水性能を損なう恐れがあります。セルフメンテナンス前提なら、Xプロテクトのツインパワーを選ぶ方が無難です。
巻き出しが軽すぎる場合がある
低慣性の裏返しですが、巻き出しが軽すぎると感じる場面もあります。
重いルアーやジグを巻くとき、ローターの軽さがパワー不足に感じられることがあるんです。特に高負荷の巻き上げでは、金属ローターの力強さが恋しくなる瞬間があります。
ただ、これは釣り方次第。ライトゲームやミノーのトゥイッチングなど、軽快さが武器になる釣りでは問題になりにくいです。
パワー系の釣りが多いなら、この巻きの軽さは事前に理解しておきたいポイントです。
釣種別で見るおすすめの選び方と使い分け
ここからは実際の釣りに落とし込んで、どちらを選ぶべきか整理します。
迷ったときは、自分が一番行く釣りで判断するのがいちばん早いです。
ショアジギング
ショアジギングは巻き上げ負荷が大きい釣りです。
重いジグをシャクって巻き取る動作の繰り返しなので、ローター剛性と巻き上げの力強さがものを言います。24ツインパワーの金属ローターと高剛性ボディは、まさにこの用途に噛み合います。
ドラグもリジッドサポートの安定感が活きる場面が多く、青物の突っ込みにも安心して対応できます。番手は4000番クラスが中心になるので、ツインパワーでも選択肢は十分です。
ショアジギングなら24ツインパワーが鉄板と言ってよいでしょう。迷ったらこれでOKです。



ショアジギは巻きの強さが正義!ツインパワーで決まり!
シーバス
シーバスは釣り方の幅が広いのが悩ましいところです。
ミノーやシンペンを使った流れの中での釣りなら、ロッド操作の軽快さが欲しくなります。そういう意味では24セルテートの軽量ボディと低慣性ローターが操作感で優位に立ちます。
一方で、大場所のランカー狙いや橋脚回りなど、強い負荷がかかるポイントではツインパワーの剛性が安心材料になります。使用ルアーの重さやフィールドの性格で選ぶのが現実的です。
エギング
エギングは巻きのレスポンスと感度が重要な釣りです。
エギのフォールをロッドで感じ取り、巻きで誘いを入れる繊細な操作の連続なので、24セルテートの低慣性ローターがとても扱いやすいです。軽量ボディもロッドワークの自由度を高めてくれます。
ドラグはATD TYPE-Lの滑らかさが活きる場面が多く、細いPEラインでもアオリイカのジェット噴射に対応しやすい。番手も2500番クラスが中心なので、セルテートの選択肢がぴったりハマります。
エギングなら軽快な24セルテートが有利というのが率直な印象です。
アジング・ライトゲーム
ライトゲームは繊細さと感度がすべてです。
軽量リグを扱い、細いラインで小さなアタリを取る釣りなので、24セルテートの軽さと低慣性が大きな武器になります。ATD TYPE-Lの滑らかなドラグも、細糸でのバラし防止に効いてきます。
24ツインパワーにもC2000SHGというライトゲーム向け番手が追加されており、剛性を活かした選択も可能です。ただ、軽快さと感度を突き詰めるならセルテートに一日の長があると感じます。
なお、月下美人やソアレなどライトゲーム専用機との比較は、リールのライトゲーム比較で詳しく触れています。あわせて参考にしてください。



ライトゲームはセルテート優勢!でもツインパワーの追加番手も侮れない!
まとめ:自分の釣りスタイルに合った1台を選ぼう
- 基本性能は拮抗しており、決め手は巻き心地と剛性の好みで分かれる
- 24ツインパワーは滑らかな巻きと汎用性の高さが最大の強みとなる
- 24セルテートは剛性とパワーに優れ、大物狙いや磯場で信頼できる
- ライトゲームにはツインパワー、ハードな釣りにはセルテートが適する
結局、どっちを選ぶかは「何を一番投げるか」で決まります。重いジグを巻き倒すショアジギングなら、金属ローターの剛性と巻き上げの力強さがある24ツインパワー。
エギングやライトゲームで軽快にシャクりたいなら、低慣性の24セルテートに分がある。ここが分かれ道です。
防水性能の考え方もけっこう違います。セルテートのマグシールドは強力だけど、セルフメンテナンスのハードルは高め。
一方、ツインパワーは自分で開けて注油しやすい。長く使うことを考えると、これ、意外と見落としがちです。
メンテナンスまで込みで選ぶなら、ツインパワーに軍配が上がります。
正直、どちらもハイエンドらしい完成度で、買って後悔する機種ではありません。ただ、セルテートは巻き出しが軽すぎて好みが分かれる場面も。
重いルアーを回収するときの安心感なら、ツインパワーの方が手に馴染む感覚があります。個人的にはショア寄りならこっちが鉄板です。
価格や在庫は時期で変わるので、気になる機種は最新情報を確認してみてください。まずは比較表をもう一度見返して、自分の一番多い釣りに合う方をチェック。
迷ったら、釣り場でどっちのリールを使っている人が多いか見てみるのも参考になりますよ。
